災害時にも活躍する整骨院の先生。その役割を知っていますか?

 

こんにちは。勝田台駅前整骨院です。

地震や大雨、台風など、近年は大きな災害のニュースを目にする機会が増えました。

災害が起きたときに必要になるのは、医師や看護師だけではありません。

実は、普段みなさんが「整骨院の先生」と呼んでいる柔道整復師も、災害時の救護活動に参加することがあります。

「整骨院の先生が災害時に何をするの?」

そう思われる方も多いかもしれません。

今回は、そもそも柔道整復師とはどのような仕事なのか、災害時にはどのような役割を担うのか、そして普段から整骨院をどのように活用してほしいのかを、実際の災害での活動例も交えながらご紹介します。


■ そもそも「柔道整復師」ってどんな仕事?

柔道整復師は、国家資格を持ち、骨折・脱臼・打撲・捻挫・挫傷などのケガに対して、手術や投薬に頼らず、整復や固定、手技などを用いて施術を行う専門職です。

いわゆる「整骨院」「接骨院」で施術を行っている先生の多くが、この柔道整復師という資格を持っています。

もちろん、すべての症状を整骨院だけで対応できるわけではありません。

骨折や重度の外傷など、医師による診断や検査が必要な場合には、整形外科などの医療機関につなぐことも重要な役割です。

つまり柔道整復師は、ケガに対して施術を行うだけではなく、「今この人に必要なのは何か」を判断し、必要に応じて医療機関と連携する仕事でもあります。


■ なぜ柔道整復師が「災害」と関係するの?

大きな災害が起こると、多くの人が一度にケガをします。

さらに、避難所で生活することになると、普段とは違った身体の問題も起こります。

  • 転倒や打撲、捻挫などのケガ
  • 避難生活による身体の痛み
  • 長時間同じ姿勢でいることによる身体の不調
  • 運動不足による筋力低下
  • 車中泊などによる身体への負担

このような状況では、外傷や身体の動きに関する知識を持った柔道整復師が、救護活動の一員として役立つことがあります。

実際、日本柔道整復師会では、災害時の救護活動をより組織的に行うため、2014年から「日整災害時救護チーム(DJAT)」の立ち上げに取り組んでいます。

災害時の柔道整復師の役割は、決して最近突然生まれたものではありません。


■ 阪神・淡路大震災が大きな転機に

柔道整復師と災害救護について考えるうえで、大きな出来事の一つが1995年の阪神・淡路大震災です。

阪神・淡路大震災では、多くの柔道整復師が被災地で救護活動を行いました。

そして、このときの経験は、その後の柔道整復師による災害救護活動を考えるうえで大きな意味を持つことになります。

兵庫県柔道整復師会では、震災時の活動をきっかけとして、その後、兵庫県や神戸市との間で災害時の救護活動に関する協定などが結ばれています。

つまり、

阪神・淡路大震災での救護活動

災害時に柔道整復師が担える役割が見えてくる

その後の災害救護体制や行政との連携につながっていく

という流れが生まれました。

「阪神・淡路大震災をきっかけに柔道整復師の知名度が一気に上がった」と単純に表現するよりも、災害現場での経験が、その後の災害救護体制の整備につながったと考えるほうが正確です。

災害時の柔道整復師の活動については、公益社団法人日本柔道整復師会でも紹介されています。

>> 日本柔道整復師会「災害救護」


■ 東日本大震災、熊本地震でも活動

こうした災害救護の活動は、阪神・淡路大震災だけで終わったわけではありません。

東日本大震災でも、柔道整復師による避難所などでの活動が行われました。

避難生活では、ケガへの対応だけでなく、長時間同じ姿勢で過ごすことによる身体の不調や、運動不足などへの対応も重要になります。

さらに2016年の熊本地震では、日本柔道整復師会の救護活動が行われ、地震発生翌日から5月末までの期間に、県内73か所で延べ5,417人の救護にあたったと報告されています。

活動の初期には急性外傷への対応が行われ、その後は既往症のある方への対応や、車中泊によるエコノミークラス症候群への対策として、ストレッチや手技による支援なども行われました。

このように、災害時の柔道整復師の仕事は、単純に「ケガを治す」だけではありません。


■ 最近の災害でも柔道整復師が活動しています

そして、これは過去の話ではありません。

2024年1月に発生した能登半島地震でも、柔道整復師による災害救護活動が行われました。

石川県柔道整復師会は、石川県や石川県医師会、日本医師会の災害医療チームなどと連携し、避難所を巡回する救護活動を実施しています。

2024年1月14日から3月31日までの活動では、延べ159名が参加し、122か所の避難所で246名の被災者に対応したことが報告されています。

活動の初期にはケガの処置を行い、その後は痛みや身体の違和感を訴える被災者への対応も行われました。

さらに、施術を通じた精神的なケアにもつながったと報告されています。

これは、災害時の柔道整復師が医師などの代わりになるという話ではありません。

それぞれの専門職が役割を分担しながら、被災した方の身体的な問題を少しでも支えるという、多職種連携の一員として活動しているということです。

>> 能登半島地震における柔道整復師の災害時巡回支援活動


■ 災害が起きたとき、整骨院の先生は何をする?

災害の規模や現場の状況によって異なりますが、柔道整復師が担う可能性のある活動には次のようなものがあります。

  • ケガの状態確認: 打撲や捻挫などの外傷について状態を確認します。
  • 応急的な処置: 必要に応じて固定や包帯などを用いた対応を行います。
  • 医療機関への連携: 重症が疑われる場合などには、医師による診察が必要と判断して医療機関につなぎます。
  • 避難生活による身体の不調への対応: 長時間同じ姿勢で過ごすことによる身体の不調などについて、状態に応じたケアや運動のアドバイスを行います。

もちろん、災害時には救命処置や重症者への対応が最優先です。

柔道整復師は医師ではありませんので、できることには限りがあります。

だからこそ、医師、看護師、薬剤師、行政、消防など、さまざまな専門職と連携して活動することが重要になります。


■ 千葉県でも災害時の連携が進められています

こうした災害救護は、遠い地域だけの話ではありません。

千葉県柔道整復師会では、千葉県や県内の複数の市と、災害時における柔道整復師による医療救護活動に関する協定を結んでいるとされています。

また、災害時の医療救護訓練なども行われています。

つまり、私たちが暮らしている千葉県でも、災害が発生した際に柔道整復師が地域の救護活動に関わるための準備が進められているのです。

>> 千葉県柔道整復師会の災害救護活動に関する記事


■ だからこそ、普段から整骨院を知っておいてほしい

ここまで災害時の話をしてきましたが、今回この記事で一番お伝えしたいのは、実はここです。

「災害時に頼れる場所を、普段から知っておく」

これは、防災の一つとして考えてもよいのではないでしょうか。

もちろん、災害が起きたからといって、必ず整骨院に行けばよいという意味ではありません。

命に関わる症状や重篤なケガがある場合は、救急医療や医療機関につなぐことが最優先です。

そのうえで、普段から近所にどんな整骨院があるのか、どんな先生がいるのかを知っておくと、いざというときに相談先の一つとして思い出してもらえるかもしれません。


■ 普段からおすすめしたい「整骨院との付き合い方」

整骨院は、ケガをしたときだけに行く場所と思われがちです。

もちろん、捻挫や打撲などのケガがあったときには、その状態を確認してもらうことが大切です。

しかし、普段から自分の身体の状態を知っておくことにも意味があります。

  • スポーツで身体を痛めることが多い
  • 以前のケガが原因で身体の動かし方に不安がある
  • 仕事や家事で同じ場所に負担がかかりやすい
  • 運動を始めたいけれど、身体の状態が気になる
  • ケガをしたときに、どこへ相談すればいいのか分からない

こうしたときに、普段から相談できる場所を一つ持っておくと安心です。

そして、必要な場合には整形外科などの医療機関をご案内する。

このように、整骨院と医療機関を上手に使い分けることも大切です。


■ 整骨院は「地域の身近な相談先」の一つ

災害はいつ起こるか分かりません。

だからこそ、防災用品を準備することや避難場所を確認することと同じように、普段から地域の医療・健康に関わる場所を知っておくことも大切です。

整骨院は、地域の中にある比較的身近な存在です。

普段は身体のケアやケガへの対応を行い、災害時には状況に応じて救護活動に参加する柔道整復師もいます。

こうした柔道整復師の仕事を、少しでも多くの方に知いただけたらと思います。


■ まとめ:柔道整復師は、普段も災害時も「身体」を支える仕事

柔道整復師は、整骨院や接骨院でケガに対する施術を行う国家資格者です。

そして、その知識や技術は、災害時の救護活動にも活かされています。

阪神・淡路大震災をはじめ、東日本大震災、熊本地震、能登半島地震など、さまざまな災害で柔道整復師による救護活動が行われてきました。

現在では、災害時に組織的に活動するためのチームや、行政・医療機関との連携体制も整えられています。

私たち勝田台駅前整骨院も、地域の皆様にとって「身体のことで困ったときに相談できる場所」の一つでありたいと考えています。

もちろん、すべての症状を整骨院だけで対応するわけではありません。

必要なときには医療機関につなぎながら、地域の皆様の健康を支えていく。

そんな身近な存在として、普段から整骨院を上手に活用していただければと思います。

「これって整骨院に相談していいのかな」

そんな疑問があれば、まずはお気軽にご相談ください。

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